研究課題/領域番号 |
19K07762
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
竹内 利寿 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (30445986)
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研究分担者 |
森脇 一将 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (00467656)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | O-GlcNAc修飾 / FOXM1 / FBXL2 |
研究成果の概要 |
O-GlcNAc修飾は、グルコース代謝物を基質とした翻訳後修飾であり癌細胞内で亢進して癌進展に働くが、その機能の全容は分かっていない。本研究では、O-GlcNAc修飾の亢進が、癌で過剰発現して癌進展に働く転写因子FOXM1の発現を増加させることを示した。胃癌細胞株において、O-GlcNAc脱離酵素OGAを阻害しO-GlcNAc修飾を亢進させると、細胞増殖が促進し、抗腫瘍薬の効果が減弱した。一方、O-GlcNAc付加酵素OGTの阻害により、細胞増殖が低下し、抗腫瘍薬の効果が増強した。以上から、癌細胞の増殖能及び抗腫瘍薬への耐性能を高めるOGTやFOXM1は癌治療の標的となる可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
消化器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌で上昇するO-GlcNAc修飾は、癌の治療標的として期待されてきたが、O-GlcNAcの標的分子が多岐に渡り、その機能の全容は分かっていなかった。本研究により、O-GlcNAc修飾が、癌の予後不良マーカーとして注目されているFOXM1の発現を制御して癌の進展に強く影響していること、また、抗腫瘍薬の効果をも左右していることが明らかになった。これらの結果は、癌の特性を知り、新しい癌治療の可能性を追求する上で役立つものと期待される。
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