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2020 年度 実施状況報告書

BRCAnessを利用した遺伝性乳がんの病原性予測・薬物療法効果予測法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K07766
研究機関公益財団法人がん研究会

研究代表者

吉田 玲子 (岩崎玲子)  公益財団法人がん研究会, 有明病院 遺伝子診療部, 医員 (10421166)

研究分担者 森 誠一  公益財団法人がん研究会, がんプレシジョン医療研究センター 次世代がん研究シーズ育成プロジェクト, プロジェクトリーダー (10334814)
上野 貴之  公益財団法人がん研究会, 有明病院 乳腺外科, 部長 (40452362)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードBRCAness / VUS / 乳がん / HBOC
研究実績の概要

遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)にはBRCA1/BRCA2以外にも相同組換え修復(HR)関連遺伝子群が多数存在し、それらの遺伝子のバリアントは病的意義不明(VUS)であることが多く、HR関連遺伝子変異保持者に生じた腫瘍が、BRCA1/2変異保持者の腫瘍と類似の表現型を示す"BRCAness"、を呈するのかどうかは不明である。
本研究の目的は、HR関連遺伝子にゲノムの異常を認める乳がんの『遺伝型』と、臨床像・ゲノム全体の変化などの乳がんの『表現型』の相関を検討し、HR関連遺伝子のVUSの病原性再評価と、乳がんのPARP阻害剤などの薬物療法の効果予測を行うことを目的としている。
昨年度は、自施設の乳がん新鮮凍結検体175検体の全エクソーム解析によるゲノム情報と、病理・臨床情報を用いて、生殖細胞系列にBRCA1/2病的変異があり、かつ、腫瘍でBRCA1/2機能消失が認められた検体(陽性コントロール)と、HR関連遺伝子に異常がない乳がん検体(陰性コントロール)の『表現型』を利用して機械学習および遺伝統計を用いてBRCAness予測モデルを作成した。更にこの予測モデルをTCGAの乳がんのゲノム情報と病理・臨床情報を用いて精度検証を行い、モデルの汎用性を確認た。
当該年度は、この構築したモデルを、自施設およびTCGA検体で認められたHR関連遺伝子の生殖細胞系列変異がVUSであった腫瘍に用いて、BRCAnessの程度により病原性の再評価を行った所、5検体でVUSの再分類が可能であった。ここまでの内容について、英語論文を作成し、査読性のある英文誌に掲載された。
次年度では、学術集会での発表等成果報告を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度で、本研究の骨子は終了し、内容の一部は既に論文発表に至っている。

今後の研究の推進方策

本研究内容について、国内・海外にて学術報告を行う予定である。
更に、本研究の限界点を明らかにし、次の課題を構築する。

次年度使用額が生じた理由

当該年度はCOVIDの影響が大きく、国際学会・国内学会共に参加および成果発表が困難であった。次年度は成果発表および研究内容の限界点の再調査を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Pathogenicity assessment of variants for breast cancer susceptibility genes based on BRCAness of tumor sample2021

    • 著者名/発表者名
      Yoshida R, Hagio T, Kaneyasu T, Gotoh O, Osako T, Tanaka N, Amino S, Yaguchi N, Nakashima E, Kitagawa D, Ueno T, Ohno S, Nakajima T, Nakamura S, Miki Y, Hirota T, Takahashi S, Matsuura M, Noda T, Mori S.
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: 112 ページ: 1310-1319

    • DOI

      10.1111/cas.14803

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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