研究課題/領域番号 |
19K07849
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
柴田 護 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 客員教授 (60286466)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 片頭痛 / カルシトニン遺伝子関連ペプチド / 三叉神経節ニューロン / 感作 / 身体活動性低下 / 光過敏 / 後発症状 / ノイロトロピン |
研究成果の概要 |
皮質拡延性抑制 (CSD)を用いた片頭痛モデルで、三叉神経の感作、光過敏、身体活動性低下が認められることを定量的に示した。それらの症状は実際の片頭痛発作時にも認められる症候であるが、片頭痛治療薬であるCGRP受容体拮抗薬olcegepantとスマトリプタンで改善することも実証した。また、同モデルで片頭痛後発症状を思わせる身体活動性低下が認められ、olcegepantとノイロトロピンで改善することも明らかにした。さらに、同CSD片頭痛モデルで、比較的大きい三叉神経節ニューロンでCGRP mRNA産生が誘導されることを示した。本研究は、核酸医薬の片頭痛治療への応用可能性を示した。
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自由記述の分野 |
頭痛医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CGRPに対する核酸医薬の効果を検討するための片頭痛モデルを作成した。片頭痛の後発症状のモデル動物を作成し、後発症状の身体活動性の低下にノイロトロピンとCGRP受容体拮抗薬olcegepant抑制が有効である可能性を示した。CSDを用いた片頭痛モデルで、三叉神経節ニューロンでのCGRP mRNA産生状態に変化が認められたことはCGRPに対する核酸医薬が片頭痛に対する有効な治療戦略である可能性を示唆していると考えられる。また、CGRP mRNA産生を行う細胞が遅発性に変化したことは、片頭痛再発予防治療を考える上で重要な所見と考えられる。
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