加齢に伴う弾性線維の減少や変性は、皮膚の弾力低下や、肺気腫や動脈中膜硬化などの直接原因となる。特に、LTBP-4のノックアウトマウスの肺では、肺気腫の表現型を呈することがすでに知られている。本実験では、ヒト肺線維芽細胞(L299)を使用しsiRNAを用いたLTBP-4発現制御により、LTBP-4とelastinとの相互作用やLTBP-4における抗炎症・組織保護効果の検証したところ、siRNAでは、エラスチンは低下し、MMP-1、MMP-2、TIMP-1の増加を認めた。プロテオーム解析では、siLTBPにおいてGSTM3、SODの低下を認め、LTBP4における抗酸化作用との関連も示唆された。
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