研究課題/領域番号 |
19K07865
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
佐藤 正之 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (70303732)
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研究分担者 |
田部井 賢一 産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 助教 (60609684)
加藤 奈津子 三重大学, 医学系研究科, 助教 (70750595)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 認知症 / 音楽体操 / 神経心理 / 脳MRI |
研究実績の概要 |
重度の認知症に対する音楽体操の効果を調べるべく、先行研究で用いた軽度~中等度認使用に対する音楽体操を、より高齢で認知機能の低下した重度の患者にも適用できるように、その内容を改変した。具体的には、指示はより明確・簡単で、運動の負荷もより軽いものから導入できるようにした。健常高齢者と軽度~中等度の認知症患者を対象として音楽体操の効果を調べた先行研究のフィールドであった三重県御浜町・紀宝町は、諸般の事情で今回は参加を見合わせたことから、研究分担者である田部井の大学がある東京都品川区で研究を行うこととした。 品川区の担当者と協力して区内の高齢者施設に研究内容について説明し、手挙げ式で参加施設を募った。体操が出来るスペースの確保、配置する職員の調整、介入前後での検査のスケジュールの決定、体操のトレーナーのスケジュール調整などを経て、週1回・1時間の音楽体操教室を2019年冬から開始した。一部の参加者については、介入前の脳MRIも施行している。 参加者や家族、施設職員の評判も良く、順調に回を重ねてきたが、2020年2月からのコロナウイルス感染症の蔓延を受けて、高齢者で、しかもその多くが何らかの基礎疾患を持つ方々であるため、多人数が集まって体操を行うことは感染拡大の危険があることから、同年3月から活動を休止している。 参加者からは、残念との声が多く寄せられており、一日でも早い活動再開を願って、コロナ感染症の終息を祈るばかりである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定通り音楽体操教室を開始し、順調に回を重ねてきたが、コロナウイルス感染症の都内での蔓延のため、多数の高齢者が集まる本教室は休止を余儀なくされた。幸い、被検者や関連施設では感染者は今のところ出ていない。一日でも早いコロナウイルス感染症の終息を願うばかりである。
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今後の研究の推進方策 |
コロナウイルス感染症が終息し次第、音楽体操教室を再開する。休止期間が長期に及んだ場合、もう一度介入前検査を取り直して、改めて介入を行う必要が出てくるかもしれない。今は感染の少しでも早い終息を待つほかない。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染症の蔓延による音楽体操教室の休止、学会の中止・延期や県を越えての移動制限により、謝金や旅費などが当初の予定よりも少なくなった。コロナ感染症が終息し音楽体操教室が再開された暁には、速やかに活動を再開する。本研究は一定期間の介入を要するため、コロナ終息後には計画の時間経過が後ろへずれることになり、場合によっては研究期間自体の延長も止むを得なくなるかもしれない。
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