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2021 年度 実施状況報告書

重度認知症に対する音楽体操の効果:神経心理学と脳画像解析による検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K07865
研究機関東京都立産業技術大学院大学

研究代表者

佐藤 正之  東京都立産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 特任教員 (70303732)

研究分担者 田部井 賢一  東京都立産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 助教 (60609684)
加藤 奈津子  三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (70750595)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード音楽体操 / 認知症 / 非薬物療法 / 神経心理 / 認知機能
研究実績の概要

われわれはこれまで,健常高齢者と軽度~中等度の認知症患者に対する音楽体操の有効性を報告してきた (Satoh, PLoS One, 2014; Satoh, JAD, 2017; Tabei Front Aging Neurosaci, 2017/2018)。本研究は,残る重度認知症に対する効果を調べることを目的としている。品川区と協力して参加施設を募り,介入前検査を経て,音楽体操教室を開始して数ヶ月後に,新型コロナウイルス感染症のために対面・集団での教室施行が困難となり,休止を余儀なくされた。
その後も一向に感染は終息する気配を見せず今日に至っている。そこでわれわれは,オンラインで音楽教室を開催できないかを考えた。令和3年度には送信側・受信側の機器の設定が確立した。具体的には送信者のWEBカメラの機種・被写体であるトレーナーとの距離,音声や音楽の音量など,受信側ではパーソナルコンピュータやタブレットの設定,画面の大きさ,スピーカーの設定,補助者としての施設スタッフの確保などである。それらの過程で,対象となる施設が当初の予定とは変更されたりした。令和3年度末の時点では,オンラインによる音楽体操教室の体制が整ったところである。
以前に介入前の認知機能検査を行った対象者についても,中断後2年以上が経過しているため,改めて同検査を行う必要がある。しかも,新型コロナウイルス感染症のために対面での検査が禁止されているため,これらの検査自体もオンラインで行う必要がある。現在そのための準備を行っているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究の当初は予定通り進捗していたが,新型コロナウイルス感染症のために音楽体操による介入を中断せざるを得なくなった。2年余りを経ても感染の終息の気配が見えないため,オンラインによる音楽体操教室を行うことにした。送信側・受信側の準備は整い,現在は介入前の認知機能検査の施行のための準備をしているところである。

今後の研究の推進方策

オンラインでの音楽体操教室の開催を進めていく。令和3年度に,送信側・受信側の機器の用意や設定はほぼ完了した。今後は,介入前の認知機能検査をオンラインで再度行い,改めて音楽体操教室を開始する予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症のために対面・集団での介入が不可能となり,一旦は開始された音楽体操教室の中断を余儀なくされた。一向に感染終息の気配が見えないため,オンラインによる音楽体操教室を行うことにした。令和3年度に,送信側・受信側の準備が整い,令和4年度には介入前のオンラインによる神経心理検査を経て,音楽体操による介入をオンラインで行い,介入後検査を施行する。そのための講師への謝金や学会発表,論文投稿に必要となる経費を支出する予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 新しい生活様式のもとでの認知症の予測と予防2022

    • 著者名/発表者名
      佐藤正之
    • 雑誌名

      認知神経科学

      巻: 23 ページ: 94-102

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The assessment of music therapy for dementia based on the Cochrane Review.2022

    • 著者名/発表者名
      Abe M, Tabei K, Satoh M.
    • 雑誌名

      Dement Geriatr Cogn Disord Extra

      巻: 12 ページ: 6-13

    • DOI

      10.1159/000521231.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Online tool (Brain Assessment) for the detection of cognitive function changes during aging.2021

    • 著者名/発表者名
      Satoh M, Tabei K, Fujita S, Ota Y.
    • 雑誌名

      Dement Geriatr Cogn Disord

      巻: 50 ページ: 85-95

    • DOI

      10.1159/000516564.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The correlation between a new online cognitive test (the Brain Assessment) and widely used in-person neuropsychological tests.2021

    • 著者名/発表者名
      Satoh M, Tabei K, Abe M, Kamikawa C, Fujita S, Ota Y.
    • 雑誌名

      Dement Geriatr Cogn Disord

      巻: 50 ページ: 473-481

    • DOI

      10.1159/000520521.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 認知機能の低下を如何にして捉えるか:新しい認知機能検査“脳検”2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤正之
    • 雑誌名

      Precision Medicine

      巻: 4 ページ: 1074-1080

  • [学会発表] 正常加齢による認知機能の変化との比較を目的としたオンライン検査 (脳検) の作成2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤正之,田部井賢一,藤田彩子,太田芳徳
    • 学会等名
      第40回日本認知症学会・学術集会
  • [学会発表] 認知症に対する音楽療法で用いられるアウトカム・尺度の検討2021

    • 著者名/発表者名
      阿部真貴子,田部井賢一,佐藤正之
    • 学会等名
      第40回日本認知症学会・学術集会
  • [学会発表] 神経心理検査の対面実施と遠隔実施は所要時間が異なる2021

    • 著者名/発表者名
      田部井賢一,神川ちあき,阿部真貴子,藤田彩子,太田芳徳,佐藤正之
    • 学会等名
      第40回日本認知症学会・学術集会
  • [学会発表] テレビ会議システムを用いて行う神経心理学的検査2021

    • 著者名/発表者名
      神川ちあき,田部井賢一,阿部真貴子,佐藤正之,藤田彩子,太田芳徳
    • 学会等名
      第40回日本認知症学会・学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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