本研究では、終末糖化産物受容体(RAGE)が、骨格筋の委縮に関与するという仮説を提唱し、その機序を含めてRAGEの意義を解析する。8週齢のマウスに4週間、Dexamethasone (DEX)負荷を行い、腓腹筋筋量/体重比を比較した。野生型マウス(WT)では、DEX負荷によりWTコントロールと比較して腓腹筋筋量/体重比は有意な低値を示したが、RAGE欠失マウス(KO)へのDEX負荷ではKOコントロールと比較してむしろ高値を示した。DEX負荷後の骨格筋遺伝子発現解析では、ステロイド筋萎縮に関わるKlf15・REDD1の関与が示唆され、RAGEを介した骨格筋委縮がこの経路を介することが考えられた。
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