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2020 年度 実施状況報告書

肺炎球菌ワクチン療法への漢方薬併用の試み~抗体価増強を目指した新規治療法の提案

研究課題

研究課題/領域番号 19K07893
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

南 正明  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (70418739)

研究分担者 牧野 利明  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80326561)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード肺炎球菌ワクチン / 漢方薬 / 補中益気湯
研究実績の概要

漢方薬・補中益気湯を前日から経口投与したマウスに肺炎球菌ワクチン(PCV-13)を皮内投与した。その後補中益気湯をワクチン投与後8日間投与し続けて、安楽死させた後に無菌的に血液と脾臓を採取した。血液から血清を分離して、ELISA法で肺炎球菌ワクチン抗体価を測定した。又脾臓から脾臓細胞を分離して、肺炎球菌ワクチンで24時間刺激した後に、脾臓細胞のトリチウムーチミジン取込能をRI法で、脾臓細胞の培養上清のIL-2とIL-4値をELISA法で測定した。その結果、肺炎球菌ワクチン投与のみのマウスでは、血清のワクチン抗体価が上昇した。補中益気湯を併用投与したマウスでも、血清のワクチン抗体価の抑制はなかった。肺炎球菌ワクチン単独投与と補中益気湯投与の間では、脾臓細胞を使用したトリチウムーチミジン取込能や、脾臓細胞の培養上清中のIL-2やIL-4でも、有意差は認められなかった。この結果より補中益気湯は脾臓細胞のT細胞を介しての免疫反応を抑制することはないことは明らかになった。日本では23価の肺炎球菌ワクチン(PPSV23)もあり、これはT細胞が関与しない作用機序のため、2020年度はこのワクチンで同様の研究をする予定だった。しかし2020年初めから中国から始まった新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、日本でも2020年4月からの緊急事態宣言発令により、動物実験施設などの大学の研究施設の使用制限があり、予定通りの実験が困難となったために、研究が殆ど進行しなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2020年度は23価の肺炎球菌ワクチン(PPSV23)を使用した補中益気湯によるワクチン抗体価上昇への影響についての研究をする予定だった。しかし2020年初めから中国から始まった新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、日本でも2020年4月からの緊急事態宣言発令により、動物実験施設などの大学の研究施設の使用制限があり、予定通りの実験が困難となったために、研究が殆ど進行しなかった。2020年度は新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言発令により、動物実験施設などの研究施設の使用制限があり、予定通りの実験が困難となった。

今後の研究の推進方策

2020年度と比較して、現在は動物実験施設などの研究施設の使用制限は解除されているため、前年度に予定されていた研究(23価の肺炎球菌ワクチン(PPSV23)を使用した補中益気湯によるワクチン抗体価上昇への影響についての研究)を続行する。

次年度使用額が生じた理由

2020年度は新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言発令により、動物実験施設などの研究施設の使用制限があり、予定通りの実験が困難となった。

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公開日: 2021-12-27  

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