研究課題/領域番号 |
19K07909
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
濱野 忠則 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (40334817)
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研究分担者 |
白藤 法道 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (40529319)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | バイオメタル / アルツハイマー病 / タウ蛋白 / リン酸化 / オートファジー / プロテアソーム |
研究成果の概要 |
アルツハイマー病でみられる神経原線維変化(NFT)にZn2+、Cu2+を含むバイオメタルが蓄積するとNFTの構成要素タウのリン酸化・重合を促進する。クリオキノール(CQ)はBBBを通過するバイオメタルキレート薬である。CQがタウ蛋白のリン酸化、およびオリゴマー形成に及ぼす影響につき野生型タウ(4R0N)を発現する神経系細胞を用いて検討したところ、2μMのCQによりタウを発現させた細胞内のCu+が著しく減少し、さらにCQはタウリン酸化酵素JNK、P38MAPキナーゼを不活性化し、リン酸化タウを減少させること、プロテアソーム、オートファジーを活性化し重合タウを減少させることが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
脳神経内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バイオメタルキレート薬 クリオキノールは細胞内のCu+を減少させた。また10μM以下であれば細胞毒性を示すことはなかった。さらに、タウリン酸化酵素を阻害することによるリン酸化タウの減少、ならびにオートファジー・プロテアソームを活性化し、重合した分子を含むタウを減少させることが明らかとなった。剖検脳でのバイオメタルの確認やマウスを用いた検討を行った後に、臨床研究を介して臨床応用するなどトランスレーショナルリサーチに応用できる可能性があり、今後の発展性が期待される。
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