研究課題/領域番号 |
19K07937
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
萩原 圭祐 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授(常勤) (60423183)
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研究分担者 |
梶本 勝文 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (30403067) [辞退]
中田 英之 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教 (50730884) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | メタゲノム / 腸内細菌叢 / サルコペニア / 牛車腎気丸 |
研究実績の概要 |
令和2年度は、研究を進捗させるには、大変厳しい状況となった。そのため、既存サンプルを用いた牛車腎気丸(GJG)摂取時の胆汁酸プロファイリングの変化を検討した。すでに試験的にGJGを摂取させたC57BL6マウスの血液・肝臓を、0.1%ギ酸入りMeOHにてホモジナイズしたサンプルを、質量分析(LC/MS/MS)にて解析した。以前の解析では、牛車腎気丸の投与により、肝臓・血液においては、タウリン抱合型の胆汁酸が増加することが確認された8週齢の若年マウスと75週令の高齢マウスにおいても、同様の検討を行ったところ、介入したマウスにおいては、再現性が確認されたが通常の状態では、確認はされなかった。しかしながら、GJG投与により13週令のマウス、81週令のマウスともに、胆汁酸生合成律速酵素であるCYP7A1のmRNA発現量が増加した。その現象はHepG2細胞においても確認されていることから、分泌に至る過程、または腸内細菌叢に関連があると推測している。現在、奈良県三郷町において、のべ460名超の参加者をフレイル検診にてフォローしている。メタゲノム解析に同意した333名の腸内細菌叢データを用いて、フレイル判定や筋肉量。筋力などとの関連性を検討している。同時に、我々は、プレフレイルを簡便に判定する指標であるJアパンFraility Scale(JFS)を開発し、JFSと関連性のある腸内細菌との関連を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
H31年度から令和2年初めは順調に進んでいたが、令和2年2月から新型コロナのパンデミックが始まり、2度の緊急事態宣言があり、研究員や学生の大学への出勤、登校が難しくなった。同時に、大阪大学の動物実験施設も改修に伴い使用できない状況が続き、レンタルラボなどもその影響で、予約が殺到し、令和2年度においては、動物実験がまったく進められない状況であった。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年2月からの新型コロナのパンデミックは研究環境に壊滅的な影響を与えたが、可能な限りオンラインを使用した研究打ち合わせ、手洗い・マスク、換気、蜜を避けるなどの感染対策を十分に行って、研究が進められるように検討している。 それでもなお、新型コロナ感染のパンデミックは、3回目の緊急事態宣言が発令され、出口が見えない状況である。研究員の安全を確保したうえで、研究を進捗したいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ感染蔓延に伴い予定していた動物実験を含め、多くの研究が延期となったため、次年度使用額が生じた。本年も3度目の緊急事態宣言発令など、厳しい状況は続いているが、動物実験の遅れを取り戻すべく実験を進めていく予定である。
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