研究課題/領域番号 |
19K07943
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
竹本 恭彦 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (20364002)
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研究分担者 |
冨田 修平 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00263898)
首藤 太一 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (20295687)
葭山 稔 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30240956)
山口 雄大 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (40726080)
福本 一夫 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 医員 (20897392)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 喫煙 / 早期血管障害 / 血管内皮機能 / 遺伝子検査学 |
研究実績の概要 |
本研究では、発現差異を認めたmiRNAが、禁煙治療によりどう変化するかを検討し、喫煙者における早期血管障害に関わるmiRNAを明らかにする。また喫煙による早期血管障害におけるmiRNAの役割の解明、さらには機序の解明をすることを目的とする。 2020年度は、禁煙治療における血管内皮機能の経時的評価を行った。血流依存性血管拡張反応および反応性充血指数を同時評価し、各変化に関連する背景因子を検討した。各変化は禁煙前後で一致せず、異なる因子と関連していた。また、他に早期血管障害の有用性の評価として、冠動脈疾患の既往のない高TG血症患者に対して、EPA製剤治療介入による血流依存性血管拡張反応の差異を検討した。その結果、治療前のHDL-Cがより低い患者、EPA/AA比がより増加した患者において、血流依存性血管拡張がより改善していた。以上から、治療介入前後で、血管内皮機能を経時的に評価する有用性が考えられた。 血流依存性血管拡張反応で評価した血管内皮機能が低下した喫煙者と、低下していなかった非喫煙者間で、シーケンス解析で発現差異を認めたmiRNAについて、解析を実施した。現在も検体数を増やし検討しているが、現時点で、それらmiRNAについて有意差を検出することができていない。一方、追加で検討したmiR-92a-3pやmiR-126-5pにおいて、両群間で発現の有意差がみられている。これらmiRNAの喫煙による血管障害における意義を明らかにするためには、今後さらなる検討が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度は、血管内皮機能障害を有する喫煙者と、有しない非喫煙者の血清から、miRNA発現の解析を行った。シーケンス解析で発現差異がみられたmiRNAについて、解析を行ったが、現在有意差は検出できていない。一方、シーケンス解析では有意差はみられなかったが、喫煙者で発現差異が報告されているmiRNAや、flow-sensitive miRNAを含めて、発現を解析している。さらに、血管内皮機能障害を有する喫煙者と有しない喫煙者の比較、禁煙を達成し血管内皮機能障害が改善した群と禁煙が達成できず血管内皮機能障害が継続している群の比較等の、miRNAの発現解析を検討している。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度も、喫煙者、非喫煙者ともに登録例数を増やす。禁煙開始5か月後、1年後の血管機能測定、血管形態評価、miRNA解析のための血清サンプルを蓄積する。 血管内皮機能障害を有していたが禁煙後に血管内皮機能障害が改善した群において、シーケンス解析で発現差異を認めたmiRNAだけでなく、miR-92a-3p、miR-126-5p等を加えて、経時的に評価していく予定である。また、血管内皮機能障害を有した喫煙者と有していない喫煙者での比較、禁煙達成により血管内皮機能障害が改善した群としなかった群での比較を予定している。 以上から喫煙による早期血管障害に関連するmiRNAを明らかにしていきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費の減少に伴い次年度使用額が生じ、miRNA発現解析のための物品費として使用する予定です。
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