線条体に特異的に発現するGpr88遺伝子のプロモーター下流にCre遺伝子を挿入したマウスとfloxed Kmt2bマウスを交配させ、線条体でのみKmt2b遺伝子をノックアウトするマウス、conditional knockoutマウス(cKO)を作成し、線条体組織においてマイクロアレイ解析を行った。その結果、100以上の遺伝子発現がホモならびにヘテロマウスで低下していることが判明した。この中においては既知のジストニア遺伝子は含まれていなかった。 令和2年度は、引き続き、これまで報告されているジストニア遺伝子の機能を考慮し、(1)シナプス可塑性に関与する遺伝子、(2)細胞骨格に関係する遺伝子、(3)ドパミン代謝に関係する遺伝子、(4)その他に分類し、それぞれのカテゴリーから候補遺伝子を挙げて解析を行った。 令和3年度はこれらの候補遺伝子についての機能解析を行う準備を進めていたが、研究代表者の異動に伴い、研究の継続が困難となったため、補助事業廃止申請を行った。
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