当科で樹立した温度感受性微小脳血管細胞株の炎症細胞浸潤を誘導する未治療発症時の再発寛解型MSの患者血清を選定し、IgGを抽出した。培養したHBMECの膜蛋白をBiotin化し、超遠心後に細胞膜分画を抽出した。選定したRRMS患者IgGおよび健常者のプールIgGを磁性ビーズに結合させた後に、抽出した膜蛋白に結合させ、免疫沈降法を行い質量分析解析により膜蛋白分子を約30種類同定した。その中で、BBB機能に関与する可能性のある分子Xを新たな標的分子とし、10名のRRMS患者血清中3名で同分子Xに対する自己抗体が検出された。
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