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2021 年度 実績報告書

脊髄小脳変性症モデルマウスを用いたCRISPR/Cas13による新しい核酸医療

研究課題

研究課題/領域番号 19K07994
研究機関広島大学

研究代表者

松田 由喜子  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 研究員 (10735301)

研究分担者 森野 豊之  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10397953)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード脊髄小脳変性症
研究実績の概要

我々が同定した病型SCA42におけるCACNA1G変異はT型カルシウムチャネルの電位センサーとして重要なアミノ酸を変える一塩基変異であった。ゲノム編集技術によりCacna1g変異を導入したノックインマウス(SCA42モデルマウス)を作製し、運動失調症状およびプルキンエ細胞変性様像を示すことを確認している。過去の報告からCacna1gのノックアウトマウスでは運動失調症状を生じないことから、SCA42モデルマウスの症状はCacna1g変異によるGain-of-functionと考えられる。変異型と正常型の両方のCACNA1G遺伝子を持つSCA42において変異型のみ遺伝子発現を抑制する新規治療法の開発を目的としてCRISPR/Cas13dによるCACNA1Gの変異型転写物を分解する方法を検討した。令和元・二年度において、小脳初代培養系、CRISPR/Cas13dシステムを用いるAAV2ベクターの構築及びウイルス作製系を確立した。令和三年度においては、プルキンエ細胞の微量なCacna1g mRNAの一塩基変異を検出することが難しく、感染及び効果検出の時期、AAV2量、gRNAの特異性の条件を検討するために、転写産物の分解によりプルキンエ細胞が変性し形態変化を観察できる分子をターゲットとし実験条件を検討した。プルキンエ細胞特異的プロモーター下でGFPを発現するAAV2を初代培養7日目に感染させ、プルキンエ細胞の形態をリアルタイムで観察しながら条件検討した。培養14日目にターゲット特異的gRNAとCRISPR/Cas13dを発現するAAV2を感染させたところ20日後に細胞変性死を確認し、ターゲット特異的に転写物をノックダウンする系を確立出来たことを確認した。Cacna1g変異特異的gRNAを持つAAV2を用いてノックインマウスの小脳初代培養系における変異型転写物の特異的な分解に関しては現在検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Kv11 (ether-a-go-go-related gene)‐related gene) voltage‐dependent K+ channels promote resonance and oscillation of subthreshold membrane potentials2021

    • 著者名/発表者名
      Matsuoka Toshinori、Yamasaki Miwako、Abe Manabu、Matsuda Yukiko、Morino Hiroyuki、Kawakami Hideshi、Sakimura Kenji、Watanabe Masahiko、Hashimoto Kouichi
    • 雑誌名

      The Journal of Physiology

      巻: 599 ページ: 547~569

    • DOI

      10.1113/JP280342

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Transcriptomic analysis using model mice of spinocerebellar ataxia 422021

    • 著者名/発表者名
      Matsuda Y, Morino H, Sotomaru Y, Kurashige T, Maruyama H, Kawakami H.
    • 学会等名
      第62回日本神経学会学術大会

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公開日: 2022-12-28  

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