研究課題
研究最終年度は、国際学会(The 11th Congress of The Asian Society for Child and Adolescent Psychiatry)と国内学会(日本児童思春期精神医学会)にて本年度までの研究成果を発表した。前者では、「自閉スペクトラム症は増加しているのか」という主題でシンポジウムを開き、弘前の5歳児発達健診と発達検査から得られた自閉スペクトラム症の有病率と5年累積発生率の推移、そして異なる発達障害(自閉スペクトラム症、知的発達症、注意欠如多動症、協調発達運動症)の併存パターンについて研究成果を発表する機会を得た。さらに、経時的に毎年データを蓄積してきた学校調査データを利用した研究成果については、同学術集会で「児童思春期メンタルヘルスにおける縦断データ解析」、という題目で講演を行った。上記の発表では、潜在クラス分析やネットワーク分析など本研究にて用いた解析手法について学会参加者と共有した。国内学会(日本児童思春期精神医学会)では、5歳児発達検査の参加者の母子手帳データを用いたこどもの発達マイルストーン(運動、言語、社会的やりとり、自助の4つの発達領域について解析)の獲得パターンの同定と、それぞれの発達軌跡パターンと5歳児時点での発達障害との関連についての研究成果を発表した。いずれの学会においても、共同発表者、また参加者と科学的な議論を交わすことで、発達障害そして疫学研究の知識と技術の向上を図った。
すべて 2023
すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 図書 (1件)