研究課題/領域番号 |
19K08009
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
小林 良太 山形大学, 医学部, 講師 (80643189)
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研究分担者 |
小山 信吾 山形大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30436208)
川勝 忍 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00211178)
林 博史 福島県立医科大学, 保健科学部, 教授 (00333956)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | レム睡眠行動障害 / レビー小体病 / 疾患修飾遺伝子 / パーキンソン病 / レビー小体型認知症 |
研究実績の概要 |
レビー小体病(LBD)は、パーキンソン病やレビー小体型認知症(DLB)の包括概念である。このLBDの前駆状態であるレム睡眠行動異常(RBD)において、長期間LBDを発症せずに経過する患者が存在する。これらの患者と、すでにパーキンソン病を発症した例では、同じα-シヌクレイノパチーであるのにもかかわらず、発症メカニズムが違う可能性が考えられる。 本研究の目的は、バイオマーカー(MIBG心筋シンチグラフィー)陽性、すなわちLBD前駆期であるRBD患者と、弧発性パーキンソン病患者およびDLBの血液検体を用いて、次世代シーケンサーを用いた全エクソーム解析を行い、LBDにおける早期発症に関わる病態修飾に関与する遺伝子の同定を試みることである。2019年9月に当院倫理委員会の承認を得て研究を直ちに開始した。補助事業期間中に、RBD17例、DLB25例、PD5例の血液検体を採取し保存した。この検体の中の臨床症状を共同研究者と協力して判別した。比較検討のために、RBD群と、RBDを伴うDLB群、RBDを伴わないDLB群の3群を比較することとした。それぞれ9例づつを選定し、計27例の採取した血液検体を、次世代シーケンサーを用いた全エクソーム解析を行った。その結果を、gnomAD (The Genome Aggregation Database)と山形大学で保有する山形コホート遺伝子データベースを用いて、Gene set enrichment analysisとSequence Kernel Association Testで疾患感受性候補遺伝子の同定を試みた。合計47個の候補遺伝子群が明らかになった。また、既存の認知症関連遺伝子変異を検索した結果、GBA、ATN1、HNRNPA1、ITM2B、MAPT、APOEの変異を持つ対象が同定された。
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