研究課題/領域番号 |
19K08032
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
蓬田 幸人 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第三部, 室長 (70743657)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 脳科学 / 神経科学 / 脳機能イメージング / 精神医学 / うつ病 / 信念更新 / 認知バイアス / fMRI |
研究実績の概要 |
本研究ではうつ病の発症と維持に大きな役割を果たすことが示唆されているネガティブな情報の処理を偏重してしまうバイアス(ネガティブバイアス)の脳神経基盤について「信念の更新」という側面に着目することで既存の脳内モデルの拡張・修正を行いうつ病の病態解明への貢献を目指す。具体的にはうつ病患者・健常対照者を対象に信念更新課題を用いたfMRI(機能的磁気共鳴画像法)実験を中心としたMRI実験を行いマルチモーダルに信念更新のネガティブバイアスに関わる神経病態的な特徴を明らかにしていく。令和2年度は実験に用いるMRI装置のアップグレードが行われたため、撮像用のプロトコールの調整を行った上でテストスキャンを実施し問題なくデータが取得できることを確認した。また、部内の人員構成の変化に対応して脳病態統合イメージングセンター・先進脳画像研究部との共同研究体制を再構築し、適切な資格・技能を有した人員で実験を実施できる体制の構築を行った。本来は被験者募集・本実験を開始しうつ病患者および健常対照者のデータ取得を随時行っていく予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために緊急事態宣言の発令下においては研究所の方針でヒトを対象とする実験が中止となったことと、緊急事態宣言が発令されていない時期においても通常のWebサイト経由の募集では参加者の募集が少なかったことがあり現時点ではデータ取得の開始にやや遅れが生じている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記のように本実験のデータ取得開始にやや遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度移行は研究部のWebサイトだけでなく参加者の募集・紹介を専門にするNPO法人などの助けも積極的に借りて参加者を募りデータ取得を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度実験開始に遅れが生じたため、実験参加者への謝礼として予定していた使用額が余ったため。次年度使用額については翌年度分の助成金と合わせて予定どうり実験実施に必要な参加者謝金や物品購入の支払いに使用する予定である。
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