研究課題
研究期間全体を通じて、以下の成果をとりまとめた。2020年から21年の期間に、日本医療機能評価機構認定病院患者安全推進協議会会員病院を対象に病院内のがん患者の自殺事故調査結果を行った。同調査は新型コロナ感染拡大下で実施されたために、回答数がかなり限られたものの、がん患者の自殺事故の特性について、報告をした(成田、河西ら,患者安全推進ジャーナル,2022)。そして、同協議会が、2011年に発刊した、ジャーナル別冊「病院内の自殺対策のすすめ方」を、報告者らが実施した最新の研究成果等を踏まえて全面改訂し、改訂版を2022年度末に発刊した(報告者と研究分担者らが監修)。同書は、病院内の自殺予防に特化した世界で唯一の専門書籍である。また、2011年から経年的に実施されてきた、院内自殺事故予防と事後対応のための研修会(認定病院患者安全推進協議会主催)に、上記の成果等を踏まえてがん患者の自殺事故の現況やその対策に関する研修プログラムを開発、導入した。最終年度には、上記の2020年‐21年のがん患者の自殺事故調査結果から課題であることが明らかとなった、自殺事故が生じたあとの事後対応と医療者のケアのための教育研修プログラムを開発した。
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