研究期間中に計725例の対象が本研究にエントリーした。親子間の愛着関係と人格特徴の評価を行い、オキシトシン受容体遺伝子、バゾプレシン受容体遺伝子、μオピオイド受容体遺伝子、BDNF遺伝子の遺伝子多型を同定した。得られた結果および、副次的評価項目より、下記の研究成果が得られた。 1.μオピオイド受容体の遺伝子多型は両親の養育態度への感受性を調節することにより、自閉症に関連する人格に影響を与える。2.母親からの過保護は社交性に関与し、社交性はBDNF遺伝子のメチル化率と関連する。3.自己に対する否定的中核信念が、神経症傾向に深く関与する。 これらの知見を計5篇の論文と関連学会にて公表した。
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