内背側視床各群は、中脳のモノアミン投射を受け、各種知覚入力もしており、視床皮質路の入力効率の向上と、出力効率の向上のいずれかが、知覚統合と遂行機能改善に寄与しうる実験結果を得た。神経伝達はミリ秒単位、グリア伝達はミリ秒単位から数日単位の長期的伝達制御に大きな役割を果たしていた。アストロサイトに発現するコネキシンの形質膜上発現期間とほぼ同じ時間単位であった。コネキシンは、非選択的カチオンの細胞外連絡を担うヘミチャネル、細胞内環境を担うキャップジャンクションとして機能しており、形質膜発現量だけではその機能の詳細が解釈できず、その機能活性化機構の解析も、認知機能制御機構の解明に必要であった。
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