飲料水に含まれる微量なリチウムを長期服用することで自殺の予防や認知症の発症予防になるのではないかという疫学的な報告が相次いでいる。申請者らは、マウスを用い微量なリチウムの長期服用が副作用なくマウスの衝動性を低下させるなどの行動変容をもたらすことを明らかにした(現在論文投稿中)。しかし、この微量なリチウム長期投与の作用機序の解析までは至っていない。そこで今回申請者らはマウスや培養細胞を用いてこの作用機序を明らかにし、自殺・認知症予防に関しての新たな方法を確立することを目的として研究の準備をしていたところであった。まずは低濃度リチウム含有培地での神経細胞培養の条件検討を行っていたが研究代表者の体調不良により退職となり研究は中断となった。
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