• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

社会的隔離モデルによる社会性の神経回路の同定 内側前頭前野ー橋ー小脳を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 19K08078
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

芳野 浩樹  奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (10347560)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード社会的隔離 / 前頭前野 / 錐体細胞 / 興奮性
研究実績の概要

これまでの我々の一連の研究結果より、マウスを幼若期に2週間隔離飼育すると(生後21日から35日)生後65日以降の成体になったのちに、内側前頭前野第五層において、特定の錐体細胞(過分極時にh-currentを生じることで特徴づけられる)への興奮性シナプス入力が低下し、抑制性シナプス入力が増加し、錐体細胞の興奮性も低下することを示してきた。このことより幼若期の社会的刺激が不十分であると発達後に内側前頭前野第五層の特定の錐体細胞の活動性が低下すると解釈できるが、このh-currentで特徴づけられる錐体細胞の特定のサブタイプが元来脳内の神経回路においてどのような機能的役割を持つのかについてはわかっていない。これまでの他の報告で、このh-currentで特徴づけられる錐体細胞が皮質下の視床、線条体、橋などへその軸索を投射していることがわかっている。そこで今回の研究においては、幼若期の隔離飼育が、どの脳領域に軸索を投射する錐体細胞に対して影響するのかを調べた。幼若期に隔離飼育を行ったあと、視床、線条体、橋に逆行性トレーサーを注入することで、それぞれの錐体細胞を判別し、各錐体細胞から電気生理学的記録を行った。まず、前提として、隔離飼育に関係なく、健常なマウスにおいても軸索の投射先によって分類された錐体細胞の電気生理学的性質が異なることが明らかとなり、さらに隔離飼育することで一つの脳領域における興奮性シナプス伝達において影響が生じることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Juvenile social isolation immediately affects the synaptic activity and firing property of fast-spiking parvalbumin-expressing interneuron subtype in mouse medial prefrontal cortex2022

    • 著者名/発表者名
      Okamura Kazuya、Yoshino Hiroki、Ogawa Yoichi、Yamamuro Kazuhiko、Kimoto Sohei、Yamaguchi Yasunari、Nishihata Yosuke、Ikehara Minobu、Makinodan Manabu、Saito Yasuhiko、Kishimoto Toshifumi
    • 雑誌名

      Cerebral Cortex

      巻: 33 ページ: 3591~3606

    • DOI

      10.1093/cercor/bhac294

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi