研究課題/領域番号 |
19K08100
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山田 明史 九州大学, 大学病院, 学術研究員 (00565129)
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研究分担者 |
北村 宜之 九州大学, 大学病院, 助教 (70644722)
馬場 眞吾 九州大学, 大学病院, 准教授 (80380450)
磯田 拓郎 九州大学, 医学研究院, 助教 (90452747)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | PET薬剤 / アミノ酸イメージング / 放射性医薬品 / PET |
研究実績の概要 |
18F-フルオロフェニルアラニン(18F-FPhe)および18F-フルオロ-アルファ-メチルタイロシン(18F-FAMT)はアミノ酸トレーサーとして脳組織および種々の腫瘍などのアミノ酸輸送過程を、定量的あるいは定性的に診断する薬剤として使用される。現在、18F-FPheおよび18F-FAMTは18F-F2ガスから合成されているが、この方法では1回の合成で得られる放射能量や比放射能が著しく低く、異性体を生じることが報告されている。また、18F-F2ガスは気体であるため取扱いが困難であり、多くのPET薬剤製造施設では18F-F2ガスを製造しておらず汎用性が低い。更に、18F-F2ガスを用いて18F-FPheを合成する際に生じるL-3-18F-フルオロフェニルアラニンは毒性が強いため、その混入を避けなければならない。18Fアニオン(18F-)から18F-FPheと18F-FAMTを合成することができれば、この課題は克服できる。 今年度は、住友重機械工業製CFN-MPS200(自動合成装置)を用いて既存の方法である18F-F2ガスから18F-FPheと18F-FAMTの標識合成を行ったところ、18F-FPheと18F-FAMTを確認することができた。18F-FPhe、18F-FAMTのどちらも臨床利用可能な安全性を確保することができたが、得られた放射能量は少なく1回の合成で実施することのできる検査の人数は1人だと推測される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、18F-F2ガスを用いた既存の方法での18F-FPheと18F-FAMTの標識合成を予定しており、18F-FPheと18F-FAMTを確認することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、当初の予定通り新規に設計したFPhe原料を前駆体として、18F-を用いて18F-FPheの新規合成法の検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
参加する予定の学会が中止になり旅費の発生がなかったため、次年度以降に使用額が生じた。
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