研究課題/領域番号 |
19K08112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
三澤 雅樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (60358083)
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研究分担者 |
新田 尚隆 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (60392643)
松本 孔貴 筑波大学, 医学医療系, 助教 (70510395)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 金ナノ粒子 / X線 / 放射線治療 / 活性酸素 / 超音波 / パイロトーシス / 炎症性サイトカイン / 細胞性障害分子パターン |
研究成果の概要 |
X線照射と金ナノ粒子増感剤を併用する新しい放射線治療の基礎技術確立を目指して、抗腫瘍効果の動物モデルでの検証実験を行なった。局所投与後の金ナノ粒子を、集束超音波によって強制的に振動させ、血管および間質透過性を高め、腫瘍深部への移行を促進させる粒子設計と投与条件を明らかにした。また、X線照射下の金ナノ粒子で生成される活性酸素によって、細胞障害性分子パターンが放出され、炎症性プログラム細胞死を示す可能性を見出した。これらを吸着させた金ナノ粒子とアジュパント投与によるX線照射と腫瘍免疫併用効果の検討を行った。その結果、抗腫瘍効果増強とともに、X線非照射部位でも一定の抗腫瘍効果が認められた。
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自由記述の分野 |
生体医工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化が進行するなか、体への負担が少ないがん治療法として、今後、放射線治療が選択される機会が増えるであろう。放射線治療では、正常組織の被ばくを低減し、腫瘍に線量を集中することが重要だが、照射方法の改良のみでは、浸潤性やびまん性の複雑な形状のがん組織に線量集中できない。金ナノ粒子増感剤を、がん細胞選択的に取り込ませた後、放射線照射する増感剤併用治療により、細胞レベルで線量制御が可能となり、正常組織を温存し、取り残しによる再発を防ぐ効果的な放射線治療が実現する。
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