研究実績の概要 |
<2019年度>ニボルマブ治療を行った非小細胞肺がん症例25症例に対し、治療前後にFDG-PET/MRIを実施し、画像変化と腫瘍奏効との関連を評価した。結果として、非PD群では優位に治療後FDG集積の低下、ADC値の増加が見られた。FDG集積とADC値の変化率を組み合わせることで、ICIの治療効果をより正確に予測できる可能性が示唆された。本内容はJ Immunother Cancer.2020;8(1):e000349に掲載。 <2020-2021年度>25症例の非小細胞肺がん症例に対し、抗PD-1抗体治療前後にFLT-PETを実施し、その集積の変化と腫瘍奏効に関し検討した。結果として、治療6週後の腫瘍のFLT集積の変化は、より強くその後の治療効果と関連した。本内容はJ Immunother Cancer. 2021;9:e003079.に掲載された。 <2022年度>PD-1抗体治療の効果判定目的で治療前と2,6週後に実施されたFLT-PET画像から脾臓及び椎体(Th4, 8, 12)に関心領域を設定しその変化率を算出した。 【結果】症例は25症例、年齢の中央値は70.4歳、PS(0/1/2)は8/14/3症例であった。脾臓及び椎体の集積は治療前後で有意差はなかった。PRとnon-PR症例に分けると、PR群で有意にTh12の集積が2、6週とも低下した(medianΔSUV0-2 -15.3 % vs 2.0%, P=0.027; medianΔSUV0-6 -20.9% vs 5.0%, P=0.005)。有意差はないがTh4,8でもPR群で低下する傾向が見られた。脾臓には2群間で有意差は見られなかった。本内容は現在学術誌投稿準備中。
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