研究課題/領域番号 |
19K08138
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
永井 裕司 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 脳機能イメージング研究部, 研究員(任常) (20415409)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 化学遺伝学 / PET |
研究実績の概要 |
脳部位の神経活動を繰り返し、非侵襲的に操作できる化学遺伝学的技術であるDREADDの非ヒト霊長類への応用を効率的に最適化させる手法の確立を目的に進めている本研究において、本年度はDREADD作動薬(DCZ)の用量と引き起こされる神経活動変化の程度の関係を定量的に評価するため、[F-18]FDGを用いたPET測定によって活動変化に伴う糖代謝の変化で捉えられるか検討を行った。サル脳内に興奮性DREADDを発現するウイルスベクターを投与し、[C-11]DCZを用いたPET測定によって発現を確認後、DCZ負荷 [F-18]FDG-PET測定をDCZの用量を変えて複数回実施した。その結果、DCZ用量依存的に[F-18]FDGの取り込みが増えることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
PETを用いてDREADDの発現量および操作に伴う神経活動変化の定量解析法に一定の結果が得られた。また本研究において必要なモデル動物の作成も順調に進められている。
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今後の研究の推進方策 |
DREADDの発現量および神経活動変化の2つのPET解析法を組み合わせて、必要に応じてin vitroの実験も組み合わせることで、非ヒト霊長類へのDREADD応用を効率的に最適化させる手法の確立を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験に必要な消耗品等を最小限に抑えるよう努力した、また新型コロナの影響で当初予定していた学会参加を見合わせたため旅費が抑えられた。
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