研究課題/領域番号 |
19K08148
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
山田 哲 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (80419407)
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研究分担者 |
深松 史聡 信州大学, 医学部附属病院, 医員 (00837156)
藤田 顕 信州大学, 医学部, 助教(特定雇用) (50837078) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 造影MRI / 定量的血流解析 / MRエラストグラフィ / 複素弾性率 |
研究実績の概要 |
本研究では,以下の 2 つの課題にむけて研究を実施している. 課題1:包括的肝MRイメージングバイオマーカーに基づく肝疾患データベースの構築.後向きおよび前向きに2008年のガドキセト酸ナトリウム造影MRIの臨床使用開始から2020年までの12年間におよぶ肝疾患患者のMR画像解析を行い,包括的肝MRイメージングバイオマーカーに基づく肝疾患データベースを構築する. 課題2:肝疾患データベースを利用した客観的診断アルゴリズムの確立.課題1で得られた肝疾患データベースを基に特定の肝疾患の診断に有用な包括的肝MRイメージングバイオマーカーの検索,コンピュータ支援診断アルゴリズムを確立する. 当該年度においては,主に課題2のアルゴリズム構築に必要な開発環境の整備,アルゴリズム開発に必要となる画像データの定量化手法について開発・実装を行った.これまでに過去の造影 CT 画像に遡って高速に定量的血流解析を可能とするアルゴリズムを開発し,特許を取得した.本手法は今後造影 MRI への応用を企図している.また,複数加振周波数 MRエラストグラフィを用いて高速に複素弾性率を計測する手法を開発し,各種学会報告を行った. 今後,さらなる画像定量化手法の開発を進めるとともに,得られた定量的画像特徴量を元に包括的肝 MR イメージングバイオマーカーとしての臨床的有用性を証明するとともに,肝疾患データベースの構築を進める予定である.具体的には,肝細胞特異性造影剤であるガドキセト酸造影MRIとMR relaxometry の手法を応用して,肝疾患に固有の緩和時間の変化を計測する手法の確立に着手する予定である.また,特許取得した高速血流解析手法の MRI への応用も並行して進める予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度においては,アルゴリズム構築に必要な開発環境の整備,アルゴリズム開発に必要となる画像データの定量化手法について開発・実装を行った. 主な研究成果として,過去の造影 CT 画像に遡って高速に定量的血流解析を可能とするアルゴリズムを開発し,特許を取得した.本手法は今後造影 MRI への応用を企図している.また,複数加振周波数 MRエラストグラフィを用いて高速に複素弾性率を計測する手法を開発し,各種学会報告を行った.
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今後の研究の推進方策 |
今後,さらなる画像定量化手法の開発を進めるとともに,得られた定量的画像特徴量を元に包括的肝 MR イメージングバイオマーカーとしての臨床的有用性を証明するとともに,肝疾患データベースの構築を進める予定である. 具体的には,肝細胞特異性造影剤であるガドキセト酸造影MRIとMR relaxometry の手法を応用して,肝疾患に固有の緩和時間の変化を計測する手法の確立に着手する予定である. また,特許取得した高速血流解析手法の MRI への応用も並行して進める予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画よりも安価に取得可能な物品があったため. 次年度使用額は翌年度内に請求した助成金と合わせて研究推進に必要な物品購入に充当する予定である.
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