QCTデータの有限要素解析は骨強度算出において正確であるが、腹部骨盤領域の既存CTデータを使用したファントムレス解析でも推定骨強度を評価できることが分かっている。実際の臨床で利用するためには日本人の骨脆弱性基準値が必要であり、本研究では120人の日本人女性のCTデータを用いて推定椎体骨強度を算出し、骨密度測定値と比較した結果、日本人女性の骨粗鬆症相当椎体骨強度は4000N、骨減少症相当椎体骨強度は5500Nであり、米国基準より500N低いことがわかった。これらの基準値は将来的に日本人の骨脆弱性評価に役立つことが期待される。
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