現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年同様、脊髄の解析手法として、MRIを用いた複数の軸索や髄鞘における定量化評価が可能となってきており、その撮像および解析における条件の至適化や、正常値における妥当性の検討が行われている。ただし、脊髄という部位の特殊性および他の比較検討が僅少であるという事情で、いずれの比較検討にも想定よる若干時間がかかっている。 本研究の基礎的検討の一部である、MRI撮像における技術的な問題の部分的な解決となる検討結果は英文論文として報告することが可能であった(Hagiwara A, Hori M, et al. Age-Related Changes in Relaxation Times, Proton Density, Myelin, and Tissue Volumes in Adult Brain Analyzed by 2-Dimensional Quantitative Synthetic Magnetic Resonance Imaging. Invest Radiol. 2021 Mar 1;56(3):163-172. Kamiya K, Hori M, Aoki S. NODDI in clinical research. J Neurosci Methods. 2020 Dec 1;346:108908. doi: 10.1016/j.jneumeth.2020.108908.)。 従って、解析手法の妥当性に関しては前年より進展があり、かつある程度は担保できていると思われる。しかし現状でも常に安定した解析目的に良好な画質とは言い難くその定量値のばらつきを症例によっては認めうる。 また、脊髄の疾患群におけるデータに関しては、当初予想した疾患群におけるデータの収集は、COVID-19の影響がありやや滞っている。従って、さらに引き続きデータ収集を加速させる必要がある。
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