研究課題
本研究の目的は、これまでのパッシブ照射を用いた陽子線照射の3次元的な空間的位置の影響を基礎にスキャニング照射法およびその発展型であるIMPTに対する細胞応答、特にRBEへの影響とその機序を明らかにし、更に化学療法などの併用による増感効果や細胞応答の修飾などを総合的に解析して、IMPTを含む陽子線治療における可変RBEの生物学的評価と治療計画への応用を図る基礎研究とすることである。最終的には上記の臨床試験で得られる医学物理学的なデータを基にした線量計算で実施されたIMPTの臨床データ(制御・再発、有害事象、など)と生物学的研究で得られたRBEに基づく線量評価との相関を解析することで、陽子線の物理学的な特性に依存している治療計画法や線量分割、併用療法などを陽子線の生物学的特性を加味した治療法開発に発展させて、集学的治療における陽子線治療の有効性確立の基礎にすることである。研究初年度は1)スキャニング照射およびIMPTに対するがん細胞の細胞応答の検討 2)薬剤併用による細胞応答の修飾とその機序の解析について、培養細胞を用いて実施した。まずブロードビームにより細胞応答を基準にするため、そのデータを取得し、スキャニング照射およびIMPTによる照射を正確にするための照射条件やボーラスなどの器具作成を実施した。その上で、スキャニング照射およびIMPTとブロードビームによる細胞応答の相違を、細胞生残率を指標に評価した。その結果では、照射部位に関わらず細胞生残率については大きな相違はなかった。現在、線量や線量率などを変えて照射実験を継続中で、細胞生残率に加えてRBEやLETについて評価を加える予定である。
2: おおむね順調に進展している
1)スキャニング照射およびIMPTに対するがん細胞の細胞応答の検討 2)薬剤併用による細胞応答の修飾とその機序の解析 3)移植腫瘍を用いた照射実験を研究期間の2年目で完了する予定であるが、研究初年度は照射条件とその器具作成にやや時間を要したこと、また2月下旬からコロナウイルス肺炎の状況から、研究室の制限と使用休止があり、現在(2020年5月末)まで新規の研究が開始ができない状況です。全体としては概ね順調ではありますが、コロナの影響次第では、若干の遅れに繋がる可能性もあります。
1)スキャニング照射およびIMPTに対するがん細胞の細胞応答の検討 2)薬剤併用による細胞応答の修飾とその機序の解析 3)移植腫瘍を用いた照射実験を研究期間の2年目で完了する予定であるが、研究初年度は照射条件とその器具作成にやや時間を要したこと、また2月下旬からコロナウイルス肺炎の状況から、研究室の制限と使用休止があり、現在(2020年5月末)まで新規の研究が開始ができない状況です。そのため、研究進捗に遅れが認められている。研究室の使用が再開され次第、再度研究計画を練り直して進める予定です。
1)スキャニング照射およびIMPTに対するがん細胞の細胞応答の検討 2)薬剤併用による細胞応答の修飾とその機序の解析 3)移植腫瘍を用いた照射実験を研究期間の2年目で完了する予定であったが、研究初年度は照射条件とその器具作成にやや時間を要したこと、また2月下旬からコロナウイルス肺炎の状況から、研究室の制限と使用休止があり、現在(2020年5月末)まで新規の研究が開始ができない状況であり、研究進捗に遅れが認められている。そのため、次年度に使用額が生じた。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (25件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)
Int J Colorectal Dis.
巻: 35 ページ: 3
10.1007/s00384-019-03490-0
International Journal of Radiation Oncology*Biology*Physics
巻: 106 ページ: 82~89
10.1016/j.ijrobp.2019.09.013
Practical Radiation Oncology
巻: S1879-8500 ページ: -
doi.org/10.1016/j.prro.2019.09.012
Japanese Journal of Clinical Oncology
巻: 49 ページ: 1009~1015
10.1093/jjco/hyz121
Int J Clin Oncol.
巻: 24 ページ: 60~67
10.1007/s10147-018-1336-x
Pancreas
巻: 48 ページ: 1102~1110
10.1097/MPA.0000000000001369
World Journal of Clinical Cases
巻: 7 ページ: 1964~1977
10.12998/wjcc.v7.i15.1964
World J Surg.
巻: 43 ページ: 2499~2505
10.1007/s00268-019-05076-x
巻: 24 ページ: 1182~1189
10.1007/s10147-019-01479-x
巻: 49 ページ: 589~595
10.1093/jjco/hyz052
Radiother Oncol.
巻: 29 ページ: 98~104
10.1016/j.radonc.2019.06.005
J Med Imaging Radiat Oncol.
巻: 63 ページ: 552~556
10.1111/1754-9485.12901
J Radiat Res.
巻: 60 ページ: 509~516
10.1093/jrr/rrz028
J Appl Clin Med Phys.
巻: 20 ページ: 229~236
10.1002/acm2.12515
Journal of Radiation Research
10.1093/jrr/rrz018
Clinical Lung Cancer
巻: 20 ページ: e256~e264
10.1016/j.cllc.2019.02.021
巻: 49 ページ: 614~619
10.1093/jjco/hyz039
Endoscopy International Open
巻: 07 ページ: E330~E336
10.1055/a-0820-2179
巻: 24 ページ: 789~797
10.1007/s10147-019-01418-w
Acta Oncologica
巻: 58 ページ: 475~482
10.1080/0284186X.2018.1555373
Gastric Cancer.
巻: 22 ページ: 793~802
10.1007/s10120-018-00922-8
巻: 49 ページ: 57~62
10.1093/jjco/hyy160
巻: 49 ページ: 37~41
10.1093/jjco/hyy145
先進医療NAVIGATOR がん先進医療の最前線
巻: B42 ページ: 55~58
日本耳鼻咽喉科学会誌
巻: 122 ページ: 246~248