研究実績の概要 |
多孔質ガラス膜デバイスを用いて作成したシスプラチン微小粉末とリピオドールのエマルションを評価した。①リピオドールにシスプラチン微小粉末を混和したサスペンション、②シスプラチン微小粉末を加温ヨード造影剤に溶解し、リピオドールとデバイスを用いて混和したサスペンション(ただし造影剤に完全に溶解した場合と不完全に溶解した場合に区分)③上記①のサスペンションと造影剤単体をデバイスで混和した、サスペンションーエマルションを作成した。エマルションおよびサスペンションーエマルションは従来の3方活栓を用いても作成し、コントロールとした。 エマルションの状態を顕微鏡で確認し、W/Oの割合、water dropの粒子径、粘度、薬物動態を測定した。 W/O率は、デバイスを用いるとエマルションデバイス(98.1%完全溶解、98.1%不完全溶解)、サスペンションーエマルションデバイス(99.0%)であった。デバイスで作成した粒子径は均一であり、粘度はサスペンション50,54cP, エマルション104.83cP, サスペンションーエマルション127.16cPであった。溶出速度T50%はサスペンション135min, エマルション197min(完全溶解)244min(不完全溶解), エマルションーサスペンション478minであった。3方活栓を用いたでエマルションやサスペンションーエマルションはシスプラチン微小粉末が未溶解の場合にO/Wとなった。
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