• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

肝細胞癌TACEにおける多孔性ガラス膜新規乳化デバイスの製品化に向けた開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K08205
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

正田 哲也  奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (60727593)

研究分担者 田中 利洋  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70326338)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードインターベンショナル・ラジオロジー
研究実績の概要

Lip-TACEに使用する高純度W/Oエマルションが作成可能な膜乳化ポンピングコネクタはex vivoにおいて従来の三方活栓と比較し優れた安定性、薬剤徐放性、抗腫瘍効果が得られることが明らかになった。そこで、in vivoにおいて本デバイスを用いた選択的cTACEを従来の三方活栓法と比較した。ラットHCCモデルは、体重300g程度のラット(SD rat, 10週令, 雄)を使用。開腹下で肝左葉へ、細胞株(NISI、5×106cells/100μL)を注入して移植した。腫瘍生着は移植から1週間後に超音波B-modeにて確認した。左頸動脈を20G針で穿刺しアクセスルートを確保。続いてX線透視下に1.6Fr-マイクロカテーテルと0.014-inchのマイクロガイドワイヤーを用いて肝動脈を選択し、造影剤とリピオドールの1:2混合液を作成し0.3mL動注、0.2mL、0.1mLを注入し、抗腫瘍効果を比較した。治療7日後、5日後、3日後の評価では両群においてほぼ100%の腫瘍壊死が得られており比較困難であった。臨床評価では、1週後、1か月後、3か月後の腫瘍の平均CT値はマイクロマジック群で528±240、331±206、 339±262、339±290HU、三方活栓群で504±204、256±184、235±235、 232±221HUであり、1週後(P=0.039)、1か月後(P=0.027)、3か月後(P=0.034)でマイクロマジック群が有意に高値だった。3か月後の局所CR率はでマイクロマジック群は7/10結節(70%)、三方活栓群では5/10結節(50%)であった(P=0.65)。マイクロマジックを用いた選択的cTACEは従来の三方活栓法と比較して有意に密な腫瘍へのLipiodol集積を得ることができ、高い抗腫瘍効果が期待できると考える。

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi