研究課題/領域番号 |
19K08207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
久慈 一英 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90283142)
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研究分担者 |
山根 登茂彦 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院(第1診療部、第2診療部、第3診療部, 中央市民病院, 部長 (20526660)
福島 賢慈 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50408613)
佐伯 俊昭 埼玉医科大学, 医学部, 特任教授 (50201512)
大崎 昭彦 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90291484)
松浦 一生 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90522954)
上田 重人 埼玉医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20646947)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | エストロゲン受容体 / ホルモン治療 / CDK4/6阻害剤 / 乳癌多発転移再発 |
研究成果の概要 |
乳癌多発転移再発では、当初確認した病理組織像とは異なっていることが想定され、さらに多発転移病変ごとでも異なる可能性がある。本研究では、多様性のある多発転移再発症例の各病変の糖代謝およびエストロゲン受容体密度をPETで測定することで、ホルモン治療への反応の違いとエストロゲン受容体変化を観察した研究である。 想定されたように、エストロゲン受容体の発現が高い転移は治療が奏功することが確認された。更に、治療後にはエストロゲン受容体がほぼ消退することが確認された。これは、CDK4/6阻害剤の効果がエストロゲン受容体の発現と関連し、治療によりエストロゲン受容体陽性がん細胞が消退したことが示されたものである。
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自由記述の分野 |
放射線医学(核医学)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究では、治療前後のエストロゲン受容体の変化を直接観察した研究は乏しく、特に、CDK4/6阻害剤併用の効果を直接観察した研究は画期的である。 再発転移症例における受容体の発現は多様で、術前に高発現でも再発では発現のない症例も見られた。ホルモン治療は受容体の発現の乏しい病変では治療効果が不十分であった。治療前に高発現の病変では、治療後に受容体集積の消失も確認できた点が新しい事実である。つまり、治療後の多発再発でも、エストロゲン受容体の発現があれば、CDK4/6阻害剤併用のホルモン治療では、エストロゲン受容体の発現している乳癌細胞には効率的に作用していることが確認されたことになる。
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