ユーインク肉腫においてFAKとIGF-IRの二重チロシンキナーゼ阻害薬TAE226により非常に高い転移抑制効果を見出し、分子生物学的にその機序を証明した。既存の抗がん剤の相乗効果も確認し論文報告した。次に骨肉腫の転移機構を解明するために、骨肉腫細胞株143Bの肺転移マウスモデルを確立し、骨肉腫患者2名の原発巣と肺転移巣とあわせてRNAを抽出した。2つのモデルで共通して肺転移巣で高発現の上位10個の各遺伝子欠損細胞株を樹立し、免疫不全マウスの脛骨に接種した。接種後4週目のCTと病理学的評価により、1遺伝子に肺転移縮小効果を認め、骨肉腫における肺転移促進遺伝子の可能性が示唆された。
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