本研究の目的は、PLP1遺伝子重複によって起こる先天性大脳白質形成不全症の代表的疾患であるPelizaeus-Merzbacher病(PMD)の新規病態解明を行うことである。そのために、疾患特異的iPS細胞の樹立、病態モデル構築、病態研究を行った。 オリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)からオリゴデンドロサイト(OL)への分化早期に活性酸素の高蓄積とミトコンドリア障害を確認した。活性酸素の増加はLate-OPCの時点ですでに起こっていることがわかった。活性酸素の増加に伴い、OPCのprocessの全長や分岐数の低下がみられ、細胞形態の異常を確認した。
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