研究課題/領域番号 |
19K08268
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
高橋 悟 旭川医科大学, 医学部, 講師 (10431404)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | GLUT1欠損症 / ハプロ不全 / 治療薬 / 既承認薬ライブラリー / レポーター遺伝子 / スクリーニング |
研究実績の概要 |
GLUT1欠損症は、GLUT1遺伝子のハプロ不全により発症し、脳内へのブドウ糖輸送が減少することにより発症する代謝性脳症である。本研究ではGLUT1遺伝子の発現量を増加させる治療薬を探索することを目指している。初年度に樹立したレポーター遺伝子安定発現細胞株(GLUT1遺伝子の発現調節領域の下流にレポーター遺伝子としてルシフェラーゼ遺伝子を連結させたDNAを安定発現する)を用いて、既承認薬ライブラリーからの1次スクリーニングを行った。2055品目の中から2倍以上の発現増加を示す薬物25品目を同定した。そのうち9品目は、同様の作用機序を有する薬物であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、レポーター遺伝子(GLUT1プロモーター+ルシフェラーゼ遺伝子)を培養細胞へ一過性に導入して薬剤スクリーニングを行う予定であった。作業効率を高めるためにレポーター遺伝子を安定発現する細胞株を用いる方法へ変更した。細胞株の樹立に1年間を要したため、その後のスクリーニングプランに若干の遅れが出ている。
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今後の研究の推進方策 |
1次スクリーニングで同定した25品目の薬物を対象に、2次スクリーニングを行う。ヒト脳血管内皮細胞およびGLUT1欠損症患者(フレームシフト変異)由来の皮膚線維芽細胞を用いて、定量的RT-PCR法によりGLUT1発現量増加を確認する。また、患者由来の線維芽細胞での細胞膜分画GLUT1タンパク量および糖取り込み能の改善を確認する。
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