本研究は、右室圧・心筋壁の運動力学と心筋病理・機能を統合することで、右室拡張障害の早期診断と経時的変化の早期診断と経時的変化の診断および治療効果判定への応用・開発を目的とした。右室の等容性拡張期から拡張期における右室圧降下波形を減衰振動の運動方程式にあてはめ、弛緩(relaxation)、心室の硬さ(stiffness)を評価した。次に、心筋組織病理学的所見・分子生物学的特徴との合致性を検討した。まず、右室圧 P(t)を減衰振動の運動方程式に適用した右室心筋のstiffnessやrelaxationの指標は病理学的所見や分子生物学的検討との合致性や関連性が示唆された。
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