研究課題/領域番号 |
19K08290
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
白石 公 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 客員研究員 (80295659)
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研究分担者 |
白井 学 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, オープンイノベーションセンター, 室長 (70294121)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 乳児特発性僧帽弁腱索断裂 / 腱索断裂 / 急性心不全 / 抗SSA抗体 / 川崎病 / 心内膜炎 / ウイルス |
研究成果の概要 |
乳児特発性僧帽弁腱索断裂は、生来健康な生後4-6ヶ月の乳児に突然の急性心不全を引き起こす重篤な疾患で、病因と病態は未だ明らかでない。病態解析を目的に患者のパラフィン切片からDNAおよびRNAを抽出し解析した。RNAトランスクリプトーム解析では、患者群において免疫系、細胞増殖、細胞死に関連するmRNAの発現亢進が確認された。RNAメタトランスクリプトーム解析では、NIH-CQVのシークエンスが同定された。組織切片上で高感度ISHにより発現を確認したところ、2症例でparvovirus B19のmRNAが主に心内膜主体に同定された。今後は新たな症例で同ウイルスの関与の検証を重ねる予定である。
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自由記述の分野 |
小児科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳児特発性僧帽弁腱索断裂は、年間の発症例が約20例程度の希少疾患ではあるが、生来健康な乳児が死に至る可能性(8.4%)、重篤な中枢神経系障害をきたす可能性(11%)、僧帽弁人工弁置換を余儀なくされる可能性(27%)のある、重篤な疾患である。本疾患の原因を明らかにし、予防策を講じることは社会的に重要な課題である。今回の研究では、ウイルス感染症が引き金になり腱索断裂が発症すること、及びそのウイルスとしてヒトparvo virusが関与している可能性が示唆された。しかし、そのRNA解析における特異性や再現性に関しては、十分になされたとは言えない。今後新たなサンプルを用いて検証を重ねる予定である。
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