研究課題
①TBX5のレポーターアッセイ:Heteroにおいて、ANFの発現はコントロールと同程度であり、比較対象のmissense variantとも同様であった。一方、nonsense variantであるTBX5Arg279Ter/+とDNAbinding domainにあるTBX5Pro85Thr/+では有意に発現が低下していた。②遺伝子変異導入マウスの作製:ゲノム編集技術によりheterozygoteを得ることができ、これらのマウスをファウンダーに、順調に繁殖は進んだ。homozygoteも胎生致死に至ることなく得ることができた。③遺伝子変異導入マウスによる病理・生理学的機能解析研究:若成年TBX5 R264K/R264Kにおいては野生株に比較して短縮率、拡張末期径/体重、収縮末期径/体重、前壁/拡張末期径、後壁/拡張末期径の減少がみられた。心臓重量/体重においては野生株に比べて大きかった。体格以外に雌雄差は見られなかった。これらのデータは臨床的にいう拡張型心筋症に類似していた。さらにisoproterenol負荷の実験では、まず、isoproterenol負荷で野生株と若成年TBX5 R264K/R264K でFSが低下することを確認した。さらに若成年TBX5 R264K/R264Kは、短縮率の平均値の変化率が大きい傾向にあったが(15% vs 18%)、two-way ANOVAでは種別による薬剤の交互作用は認められなかった。一方、老年TBX5 R264K/R264Kは、同様に短縮率の低下を認めた。しかし、心臓重量/体重や心内腔、壁厚などに差は見られなくなっていた。TBX5 R264K/WTマウスと野生株の比較を行ったが、心電図所見や不整脈において有意差は認めなかった。
2: おおむね順調に進展している
当初の予定通り結果が得られているため。
さらに研究を推し進め研究計画を完遂する予定である。
当該年度は計画は予定通り進行したが、旅費・消耗品の出費が予想より下回った。次年度は消耗品を数多く使用する機能解析を予定している。
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