研究課題/領域番号 |
19K08303
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
川崎 幸彦 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (00305369)
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研究分担者 |
郷 勇人 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (30443857)
陶山 和秀 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (90423798)
長岡 由修 札幌医科大学, 医学部, 助教 (50513967)
石井 玲 札幌医科大学, 医学部, 助教 (60783868)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | HUS / マイクロアレイ / 腎線維化 |
研究実績の概要 |
目的と方法:HUSの発症病態全体に関与する分子メカニズムを明らかにするために、LPSと志賀毒素を用いHUSモデルマウスを作製した。投与後6時間と72時間のマウス腎臓からtotal RNAを抽出しマイクロアレイにて解析した。 結果:1.LPS/Stx2投与後、血小板減少と腎機能低下が認められた。一方、投与後72時間で尿浸透圧と尿中Kの低下を認めた。マイクロアレイによる遺伝子発現解析では、LPS/Stx2投与6及び72時間後の腎臓から抽出したtotal RNAは、コントロールと比較して発現変化した遺伝子がそれぞれ1212および1016個同定された。これらをIngenuity pathway analysisで解析するとTNF receptor-1/2. iNOS, およびIL-6シグナル伝達経路の活性化が明らかになった。 2.一方、LPS/Stx2投与72時間後では遠位ネフロンに存在するトランスポーターやレセプター遺伝子の発現低下を認めた。特に、遠位尿細管2/結合尿細管および皮質集合管の主細胞の関連遺伝子が、遠位尿細管1および皮質集合管間在細胞の遺伝子よりも大幅に発現が低下していた。蛍光抗体法による二重染色にてStx受容体であるglobotriosylceramide (Gb3)の局在を確認したところ、Gb3は皮質集合管1に存在するPvalbや間在細胞に存在するSlc4alと共局在しなかったが、皮質集合管1と皮質集合管2の両方に特異的に存在するSlc12a3と主細胞のAqp2と共局在を示した。 結語:生理および分子学的所見からHUSモデルマウスの遠位尿細管2および結合集合管および皮質集合管の主細胞損傷が明らかになった。間質障害は明らかな腎線維化の主要要因であるため、今後、これらの障害に関与する分子メカニズムをさらに検討し、本機序を阻害しうる新規治療薬開発を進める予定である。
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