研究課題
基盤研究(C)
周産期領域では早産児は6%程度で推移し、依然として発達障害の主要な成因となっている。周産期における低酸素・虚血状態や炎症との関連が示唆されている。オリゴデンドロサイトの発生や機能抑制が深く関与していることが示唆されるようになってる。本研究では、周産期霊長類マーモセット新生仔に低酸素濃度チャンバーを用いた負荷による大脳脳室周囲白質における免疫組織染色を実施し、低酸素誘導群ではオリゴデンドロサイトの抑制傾向と、ミクログリア細胞の分化を示唆する所見が得られた。
胎児・新生児医学
本研究の結果より、低酸素リスクの高い新生児では、低酸素状態により脳室周囲組織のオリゴデンドロサイトの発生抑制と炎症細胞であるミクログリアの分化が原因として存在することが明らかとなった。今後、本研究の成果を元に、これらオリゴデンドロサイトの誘導ならびにマイクログリア活性化の抑制に向けた生直後からの新規薬物療法の開発を行いたい。