研究課題/領域番号 |
19K08347
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
山口 清次 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 客員教授 (60144044)
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研究分担者 |
竹谷 健 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (30359880)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 新生児マススクリーニング / タンデムマス / 有機酸代謝異常症 / 脂肪酸代謝異常症 / 障害予防 / 疫学調査 / アジア / 国際協力 |
研究成果の概要 |
最近アジアでも新生児マススクリーニング(NBS)が普及しつつある。タンデムマス(TMS)法によって発見される有機酸、脂肪酸代謝異常症の情報をアンケート調査した。情報が得られた日本、韓国、中国、台湾、フィリピン、ベトナム、シンガポール、タイのうち、高頻度疾患として、プロピオン酸血症(日本)、メチルマロン酸血症(中国)、MSUD(フィリピン)、MCAD欠損症(フィリピン、シンガポール、日本)、3ケトチオラーゼ欠損症(ベトナム)があり、それぞれ民族固有の高頻度遺伝子変異がみられた。 TMSスクリーニングの普及によって、国ごとの正確な疾患頻度、遺伝疫学情報が明らかになり、国際協力に役立つと思われる。
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自由記述の分野 |
小児科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンデムマス法(TMS)による新生児スクリーニングで発見される有機酸・脂肪酸代謝異常症の頻度は、欧米とアジア諸国では異なるといわれてきた。今回のアジア諸国の調査を通じて、東アジア諸国の中だけでも疾患頻度は異なり遺伝的多様性のあることが示された。 日本ではプロピオン酸血症の頻度が高く軽症型が多く、日本人固有の高頻度遺伝子変異がある。同様に中国のメチルマロン酸血症、フィリピンのMSUD、ベトナムの3-ケトチオラーゼ欠損症なども民族固有の高頻度遺伝子変異があり、他の国に比べて突出して高頻度である。TMSの普及に伴い各国での正確な頻度、遺伝疫学的多様性が明らかになり、病因病態研究、国際協力に貢献する。
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