ミクログリアの自閉症や発達障害、うつ病における活性化はすでにヒトの疾患研究などでも言われているが、その具体的な特性やその活性化が脳機能にどのような影響を与えるのか分かっていない。本研究では生後初期のストレスに起因するミクログリアの特性と脳内に浸潤したミクログリアの成熟の特性を明らかにすることを目的とした。母子分離ストレスを与えたマウスは生後の発達期(生後7,14日)において脳内ミクログリアが炎症性にシフトしている事が示唆された。すなわち生後初期のストレスは肝臓由来の血球系細胞(クッパー細胞)由来から骨髄由来にシフトしており、生後発達期において活性化型に変化している事が示唆される結果となった。
|