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2019 年度 実施状況報告書

膵臓ガンで延命を可能にする遺伝子変異:機序解析と実践への基盤提示

研究課題

研究課題/領域番号 19K08378
研究機関大阪市立大学

研究代表者

井上 晃  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (50109857)

研究分担者 國本 浩之  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (80372853)
山本 直樹  東京都立多摩総合医療センター(臨床研究・教育研修センター(臨床研究部)), 精神神経科, 部長 (70312296)
中嶋 弘一  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00227787)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードRBM10 / RBM10の総説執筆 / RBM10のWikipedia改訂 / がん / 延命を可能にする遺伝子変異
研究実績の概要

本研究課題「膵臓ガンで延命を可能にする遺伝子変異:機序解析と実践への基盤提示」の遺伝子はRBM10であり、本研究代表者が1996年に発見したものである。成人でのRBM10の変異は多くのがん病態に関わるが、膵臓がんの場合、診断後の平均余命が55ヶ月と最も困難ながんであるにもかかわらず、がん細胞のRBM10に変異の入った患者は生存を続けられると言う一見不思議な2つの論文が報告されている。上記課題の研究を開始しようとしたR1年5月、このRBM10遺伝子についての総説執筆依頼が学術雑誌社GENEからあった。これはWikipediaが説明しているヒトの様々な遺伝子の中で、その記述内容が不十分で改善の必要な遺伝子群についての全面的改訂を目指すGene Wiki initiativeと雑誌社GENEの共同事業の一環によるものである。本研究代表者は結局この総説書きとWikipediaのための原稿書きの依頼を受け入れ、R1年7月から本年R2年4月までその準備・執筆に取りかかり時間を費やした。そのため、本研究課題の実験はほとんど進められなかった。一方、総説書きの過程でRBM10およびその関連論文約155編を網羅的に調べ直すことで、本基盤研究課題の論理的正しさと提示目標の正しさを再確認することとなった。強いて言えばしたがって、上記総説書きにより本基盤研究の理論的妥当性を改めて確認することとなり、本研究遂行にとって意義のあるデスクワークとなったと言える。総説とWikipediaのための原稿作成は現在ほぼ完成し、仕上げの最終段階にある。RBM10を発見し研究して来た本研究者にとっては、総説が多くの研究者に参照されて、RBM10研究が一層発展することを期待するものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

上記に述べた総説書き(本文11000文字、文献157)とWikipedia(1250文字、文献70)の原稿書きの準備と執筆に時間をとってしまった。

今後の研究の推進方策

RBM10は変異部位によってガン遺伝子とガン抑制遺伝子と言う相反する作用を示す可能性を検証する。

次年度使用額が生じた理由

上述のごとく、実験がほとんど進められずR1年度の研究費の多くが総説とWikipediaのための原稿書きに要する事務用品 (とくに、井上,國本使用のiPad 2台) の購入に使われ,残りは次年度への繰り越しとなった。R1年の繰越額はR2年5月からの実験経費に使用される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] RBM10 regulates centriole duplication in HepG2 cells by ectopically assembling PLK4‐STIL complexes in the nucleus2020

    • 著者名/発表者名
      Kunimoto Hiroyuki、Inoue Akira、Kojima Hirotada、Yang Junhao、Zhao Hong、Tsuruta Daisuke、Nakajima Koichi
    • 雑誌名

      Genes to Cells

      巻: 25 ページ: 100~110

    • DOI

      10.1111/gtc.12741

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] RBM10はHepG2において中心小体複製に関わる新規の調節因子である.2019

    • 著者名/発表者名
      國本 浩之, 井上 晃, 趙 虹, 中嶋 弘一
    • 学会等名
      第42回 日本分子生物学会年会

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公開日: 2021-01-27  

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