研究課題
増加しつづける炎症性腸疾患患者では腸内細菌叢の多様性や細菌数が減少していることが明らかになり、菌と宿主の関連性について検討がなされている。炎症性腸疾患の治療ゴールが内視鏡的な寛解にあるとされ、現在では生体内で顕微鏡レベルの観察が可能な超拡大内視鏡が開発、実用化され病理学的な寛解を生体内で確認する試みが報告されている。しかし、超拡大内視鏡における寛解がどの程度病態を反映しているかは不明である。電子顕微鏡は従来大型かつ高額 な機器であったが、近年小型化、低価格化がすすんでおり、比較的簡便に電子顕微鏡観察が可能となっている。昨年度は、走査電子顕微鏡と超拡大内視鏡を使用し、炎症性腸疾患における超拡大観察と、電子顕微鏡観察の有用性を検討する予定であったが、患者組み入れが進まず、これまでに行った検討を論文化した。本年度はヒトに対する検討を継続する予定であったが、患者組み入れが進まず、本年度は 腸管上皮付着菌の上皮との相関及び疾患関連性についての検討をマウスを用いて行うこととした。腸管上皮に付着している菌を16s RNAseqで解析した。また、上皮粘液を無菌マウスに移植し、免疫細胞の変化及び、マウス腸管上皮構造変化を電子顕微鏡で解析した。本結果は現在解析中である。
4: 遅れている
新型コロナウイルス感染症拡大によりヒトを対象とした検討の進捗が不良であった。マウスを対象とした検討については、予想された結果が出ておらす、解析法を検討している。
ヒトを対象とした検討は中断し、マウスを対象とした検討を行い、解析を行う予定である。
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