研究課題
基盤研究(C)
術前の良悪性の判断が困難な膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)に対し術前に評価した3因子 (病型、結節径,嚢胞径)を用いて、すべての病型に適用可能な新しい悪性予測モデルを作成した。悪性予測能はAUC0.76に相当し、分枝型ではAUC0.79と非常に高い診断能であった。また、切除後の残膵再発の独立危険因子は、術前症状あり、膵体尾部発症、主膵管型>10mm、IPMCの4因子であった。
膵がん
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は、術前の良悪性診断が困難であり、未だに定まった手術適応がない。この癌予測モデルは、汎用性の高い病型、結節径,嚢胞径を用いており実臨床においても測定可能であり、使いやすい。また信憑性も高く、多くの論文に引用されている。術後のフォローにおいても、長期成績の報告が少なかったが、今回、再発頻度、リスク因子が明らかとなり、より慎重にかつ長期にフォローアップする必要性が証明された。