原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、慢性進行性の胆汁鬱滞性肝疾患であり、胆管上皮細胞に対する自己免疫反応の関与が示唆されている一方で、その発症・進展機序は未だ不明なままである。 本研究では、ゲノムワイド関連解析(GWAS)という遺伝統計学的手法を用いる国際共同研究によって、PBCの罹りやすさに関連する遺伝子領域を網羅的に同定した。さらに、それぞれの遺伝子領域において、発症に直接寄与する機能的遺伝子多型(causal variant)の同定、および、causal variantに由来するPBC発症機序の解明に至った。
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