研究課題
令和元年度は,エクソソーム可視化可能なhuman CD63-GFPトランスジェニック(Tg)ラットを用いて,(1) High-fat and high-cholesterol diet給餌human CD63-GFP Tgラット(NAFLDラット)とcontrol diet給餌human CD63-GFP Tgラット(controlラット)における各臓器組織内エクソソーム発現比較をするために必要な頭数の確保を行った.controlラットの各臓器におけるエクソソームの分布を観察し,胃と腎においてGFP陽性かつCD63陽性細胞の確認をした.また新潟大学消化器内科通院中のNAFLD/NASH症例のデータベースの作成を作成した.令和二年度は,NAFLDラットとcontrolラットの比較解析を行った.体重は群間で差はみられなかったが,肝/体重比は,control群で有意に高値であった.肝組織は両群ともCD63陽性細胞が確認できなかったため,CD63陽性細胞が観察された腎組織からの抽出を試みたが,十分なな検体量を得られなかった.令和三年度は,NAFLDラットとcontrolラットの血中エクソソーム内のタンパク質を抽出し,プロテオーム解析を行った.抽出されたタンパク質は,NAFLD群で2336,control群で2694であった.NAFLD群のみで抽出されたタンパク質は173,control群のみで抽出されたタンパク質は531あり,両群ともbindingやcatalytic activityとして機能するタンパク質で全体の約3/4を占めた.残りの約1/4のタンパク質は,transporter activityの割合がconmtrol群でNAFLD群よりも多くを占めた.また,群間で2倍以上の発現差がみられたタンパク質はなかった.
すべて 2021
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Hepatology research
巻: 51 ページ: 166-175
10.1111/hepr.13586
Hepatology International
巻: 15 ページ: 437-443
10.1007/s12072-021-10163-0