研究課題/領域番号 |
19K08444
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
増田 充弘 神戸大学, 医学研究科, 助教 (60512530)
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研究分担者 |
井上 潤 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (50631561)
児玉 裕三 神戸大学, 医学研究科, 教授 (80378687)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 膵癌 / 腫瘍内免疫細胞 / 予後 / 腸内細菌 |
研究実績の概要 |
膵癌の予後は極めて不良であり予後改善に向けた治療戦略が必須である。近年、膵癌腫瘍内及び腫瘍周囲の免疫が予後と相関がある事が報告されている。 当院の膵癌の手術検体を用いて、膵癌の腫瘍内のCD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞を染色し予後との関連性を検討した。腫瘍内部のCD4、CD8陽性T細胞が多い群で明らかに予後良好である事を見出した。それに加えて、膵癌の内部や辺縁に存在するTLSというリンパ球の集簇の有無にも着目した。TLSのある膵癌では有意に予後が良好であった。さらに、TLSの存在する膵癌では、特に5-FU系の抗がん剤であるTS-1の薬剤感受性が高いことも見出した。 現在、手術例の便検体の収集が順調に進んでおり、腫瘍内の免疫担当細胞やTLSと腸内細菌との関連性を検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
便の収集は順調に進んでおり、便中の腸内細菌の予備検討にも成功している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度はさらに腸内細菌の解析を進め、腫瘍内免疫細胞との関連性を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度腸内細菌叢の解析に費用がかかるために費用を一部繰り越した。
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