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2020 年度 実施状況報告書

肝がん微小環境での免疫編集に関わるHLA-classII発現変化と制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K08464
研究機関福井大学

研究代表者

平松 活志  福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 准教授 (30646849)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードM2 マクロファージ
研究実績の概要

肝癌合併C型肝硬変患者(13症例)の手術標本(ホルマリン固定, パラフィン包埋標本)よりスライド標本を作成し, 計9種類の抗体(HLA-DPB1, CD68, CD163, CD11c, CD11b, CD14, CD4, CD8, FoxP3)による新規蛍光多重免疫染色(OPALTM:Parlkin-Elmar社)を行い, 各蛍光強度をデジタル解析した.

HLA発現亢進群の癌部にHLA-DPB1陽性かつCD68, CD163陽性を示すM2 マクロファージが有意に多く浸潤していた(80 vs 22, 蛍光強度/1M pixel, P<0.05). さらにT細胞マーカーであるCD4, CD8およびFoxP3による多重免疫染色ではFoxP3陽性CD8細胞が有意に多く浸潤していた(92 vs 32, 蛍光強度/1M pixel, P<0.05).

HLA遺伝子の発現が亢進している肝癌は, 非硬変肝に発生する比較的大きな腫瘍という特徴をもち, M2 マクロファージやFoxP3陽性CD8細胞の浸潤により免疫抑制性の微小環境が形成されていた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通り、多重免疫染色での解析を行っており、順調に進展していると判断する。

今後の研究の推進方策

腫瘍浸潤マクロファージのさらなるフェノタイプ解析を進めたい。

次年度使用額が生じた理由

本年度の蛍光免疫染色では次世代シークエンサー解析に比しコストが低い。次年度は蛍光免疫染色および次世代シークエンサー解析の両者を行って、使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Analysis of immune microenvironment of hepatocellular carcinoma after hepatitis C virus eradication2020

    • 著者名/発表者名
      Katsushi Hiramatsu, Takuto Nosaka, Yasushi Saito, Kazuto Takahashi, Tatsushi Naito, Kazuya Ofuji, Hidetaka Matsuda, Masahiro Ohtani and Yasunari Nakamoto
    • 学会等名
      AASLD 2020
    • 国際学会
  • [学会発表] ホルマリン固定パラフィン包埋標本を用いたRNA発現解析および蛍光多重免疫染色による肝癌免疫病態 に関する検討2020

    • 著者名/発表者名
      平松 活志,松田 秀岳,中本 安成
    • 学会等名
      日本肝臓学会

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公開日: 2021-12-27  

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